<日々是出会>2026/07/07
先日、日本経済新聞などで、就労継続支援B型事業所における在宅支援の実態が報道され、「メダカへの餌やり」や「植木への水やり」といった軽微な作業を就労支援として給付費を受給している事例が紹介されました。
もちろん、制度の趣旨から逸脱した運営があるのであれば改善されるべきです。しかし、この問題を「在宅支援そのものが悪い」と捉えることには大きな違和感があります。
精神障がいやひきこもり、不登校などの課題を抱える方の中には、事業所へ通うこと自体が大きなハードルとなっている方もいます。そのような方々にとって、在宅支援は社会とのつながりを取り戻すための大切な第一歩となり得ます。
本当に問われるべきなのは、在宅か通所かという手法ではありません。
その支援が利用者本人の回復や成長、社会参加につながることを目的としているのか、それとも給付費を得ること自体が目的になってしまっているのか。その運営姿勢こそが問われているのだと思います。
福祉は本来、一人ひとりの人生を支えるためのものです。
だからこそ、私たちは常に
「制度のための利用者ではなく、利用者の人生のための制度であること」
という原点を忘れてはならないと思います。
利用者を「サービスの対象」としてではなく、一人の人生を歩む主体として尊重し、学び続けながら支援の質を高めていく。その積み重ねこそが、利用者や家族、そして地域からの信頼につながるのではないでしょうか。
今回の報道は、一部事業所だけの問題ではなく、福祉に携わる私たち一人ひとりに対して、「私たちは誰のために支援を行っているのか」という根本的な問いを投げかけています。
宮崎もやいの会のホームページの「個人的コラム」に「誰のための福祉なのか~在宅支援から考える~」ということで、この問題の本質と、これからの福祉に求められる姿勢について、もう少し詳しく私なりの考えをまとめています。
ぜひ、ご一読いただければ幸いです。
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