「精神障がい者は、今の社会を新しく変えて行く存在である!」          

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 日々是出会(2015年)
2015/12/21

本当に県内を北から南、東から西へと行脚の旅をやっているような錯覚に陥るぐらい、先週は西諸地区、今日は北の延岡市で最終打合せ、明後日は南部の串間市での開催、週末は都城市で開催というように県内を移動しながら語り部を通じて精神疾患及び障害の理解を促す行脚の旅をしているといったとこです。
今日の延岡市での最終打合せには、4ヵ所の関係機関の方に集っていただいて当日の設営準備や交流会の具体的な班分けやファシリ決めなどを話合って来たとこです。
明後日は、串間市で「ふれあい交流会」を開催しますが、地域の申込先機関の地域生活支援センターWingのセンター長から参加人数などの連絡があり、ピアスタッフが5名参加する予定だったのですが、想定外の参加者数になり、嬉しい悲鳴というとこです。
早速、参加していなかったメンバーに予定を上手く調整していただき参加を促しているとこです。
現実、多くの方に参加していただいて理解していただくことで、当事者が安心して地域で生活するのか、理解されずに偏見で見られながら生活するのか、雲泥の差になるので、今回のように多くの方に参加していただくと目的を達成できる早道と思っています。
ただ、地域の事情によって多い時もあり、少ない時もありますが、地域の理解者を地道に活動しながら増やしていくという方法しかないと思いながら実施しているとこです。
明後日の串間は、参加者が多いのでメンバーも理解者を増やす機会として、やりがいを感じて参加してくれると思っているとこです。



2015/11/25

11月18日は、市民プラザのオルブライトホールで開催される「ふれあい文化のつどい」に「障がい者写真集団・えん」の主宰者として写真WSの講師を務めているのでWS参加者の写真も毎年展示させてもらっているので、前日の夕方から写真展示の準備に市民プラザへ行ってきました。

4ヵ所(江南よしみ支援センター、支援センター和み、若草病院デイケア、井上病院デイケア)で写真WSを実施しているので、それぞれの参加者の写真を展示してきました。

当日は、午前中から市民プラザのオルブライトホールで開催されている「ふれあい文化のつどい」に写真WS参加者の写真を展示しているので会場にいました。

WS参加者がきたりして自分の写真が展示してあるのを見て喜んだり、他の人のを見て撮影のアイデアが浮かんだりするのを話してくれたりするのを聞きながらモチベーションを高めるための相槌をうったりしながら過ごしました。

時々、知合いのピアスタッフがステージに出演したりするので見に行って拍手を送ったり撮影してやったりしながらふれあい文化のつどいを楽しませてもらいました。

その中でも写真WSに参加するメンバーが司会という大役をこなしているのには感激しました。

個性のある写真を撮ったりしている若い方で、鑑賞会の時に質問したりするとぼそぼそと話してくれる人が流暢に司会をやっているのを見て環境を与えてあげれば自分の潜在的に持っている力を発揮してくれるのだと思った次第です。

持っている力を発揮できる環境を提供するということでいえば、今開催している「ふれあい交流会」もその一つで、体験を語ることが好きな方には多いに羽ばたいてもらうことを狙った事業ですし、当事者としては自分の持っている力を発揮することができる選択肢があることが、日常生活を生き生きと送ることになり、回復につながることになります。



2015/11/1

 次年度の事業計画を日本財団の助成金で実施する計画を考えていたので29日の締切までに申請書を作り上げるというハードな日々を昨日まで全ての意識を集中させて練りに練っていたとこです。

 今回の申請のポイントは、ピアスタッフが主体になって、宮アで事業を展開していくというプレゼンで、ピアスタッフの養成・相談支援・精神疾患予防対策・退院支援など、自分たちの体験を踏まえて実施していくのを基本に、次年度で実績を作って次の年度は助成に頼らず独自の展開を考えていくという計画なのです。

 ここまでピアを主体にした事業計画が成立つことができることになったのも零細法人であったがゆえに当事者の力を借りて色々な事業を達成してこなければならない事情があったことも一つの要因であると考えています。

 また、これからは当事者がお互いピア(仲間)として支え合うことが一番当事者には適しているし、そのことを通じて地域での支援につながることがこれから精神障がい者には求められていることを、国の対策を踏まえて具体的な事業として立ち上げたということです。

 ただ、絵に描いた餅にならないように申請内容を何人かで検討したのも事実です。

 今日は、都城市での「ふれあい交流会」のチラシを市福祉課、コミュニティセンター、市社協、保健所、支援センターなどに届けて告知してきました。

 全ての行ったとこでよく話を聞いていただいたのですが、事業に関する温度差のある担当もいて個別にレクチャしなければダメだと思ったりしながら、後半の届け先になるに従って感心を持って対応していただき、気分は上々ということで都城市を後にしました。

 帰りは269号線なので清武の積極的な社協と保健センターによってチラシを届けてきました。
 最後に熱いものを持ってる方に会うとこちらも刺激を受けて気持ちのよい疲労感を感じながら記載しているとこです。



2015/9/19

「ふれあい交流会」の開催が17日から本郷地区で始まったことに関する報告は、ページに掲載していますので見ていただくことにして、それ以前に話し合ったことを掲載します。 

12日は、ピアサポート宮崎のメンバーが「ふれあい交流会」の運営会議のメンバーになっているので、17日の本郷地区と29日の赤江東地区での開催に関する最終の打合せを江南よしみ地域生活支援センターで行いました。

関係者入れて10名ほど集って交流会の詳細に関して話合いました。

当事者の意見で、一般の方が当事者に聞くことに躊躇されることが多いので最初に、聞いても答えられないことはパスしますので、何を聞いても構いませんので聞いて下さい、と言うことをグループワークの始まる前にアナウンスして下さいということでした。

障害者に関してどう対応してよいのかわからないので、接しないという現実もありますが、精神障がい者は、見てわからない障害なので当事者が自己開示しない限り具体的に接したという実感がない方がほとんどではないでしょうか。

だからこそ、精神障がい者に対するイメージを持っていれば、そのイメージに囚われてしまい、どのように対応したらよいのかわからないのが現実なので、思い込みを解消するアナウンスがあることは緊張がほぐれる一つの要因かもしれませんね。

交流会を友好な雰囲気で進めるには、最初にタブーと思い込んでいることを解消することも大事と思った次第です。

どの世界も、主体が誰なのかをしっかり見据えて支援者は行動をするというのが基本的なスタンスなのですが、時として本末転倒なことを行っていることもあるのが現実です。

今回も当事者が中心になって交流会を自分たちがやりやすい方法をみんなで意見を出して作り出すことが、これからの当事者活動によって社会を変える(誰もが住みやすい地域)要因になると思っています。



2015/8/19

 先日の中央東地区での「精神保健福祉講座」のアンケートを整理して宮崎もやいの会のホームページに掲載しました。
 アンケートの項目の中に、このような講座の必要性と継続性に関した設問に、多くの方が必要であり、継続を望む声が多かったことは、地域住民のニーズとして示されたものと受けとめ、継続的に取り組まなければならないテーマであると確認した次第です。
 講座で話していただいた江南よしみ地域生活支援センター長の坂本さんは、今回のアンケートの報告から、これから支援センターの具体的な活動を広く住民の方に周知していくこと、また、当事者だけではなく地域住民につないでいただく支援センターとして広報していくことをアンケートから受け取っていただくことができ、支援センターの在り方を振返る機会になったことはよかったと話されていました。
 
 また、当事者の日高さんは、「誰もがなりうる障害」「孤立ではなく、つながることが予防になる」ことを伝えたく話していただきました。
 講座を続けて欲しいという意見が、各地に拡がるといいなと思っていることを
コメントとして寄せていただきました。
アンケートから抜粋して掲載します。
・一般論として危険・怖いと話されているように、マスコミ報道の影響が大と思っています。
・社会参加に困難が多い方々。自己肯定感が低くなってしまっているかも。応援したくなる。
・誰にでも可能性があるのに、障がい者という言葉で何か特別イメージになってしまっているのではないか。

アンケートに関したデータは、以下のページに掲載しています。
http://www1.bbiq.jp/m-moyai/27higasianketo.html


2015/8/2

 25日に第2回目の県委託事業「ふれあい交流会」の当事者スタッフ運営会議を開催しました。
 ピアスタッフ同士で忌憚のない意見を交わすことで理解したり、一緒にやっていく気持ちが生まれたり、今の活動から次の計画をつなげたりということが、会話を通して積極的に進む状況になってきている当事者スタッフ運営会議なのです。
 実施主体として当事者スタッフの方達に運営から企画・実施まで担っていただくことになっているので、ある程度負担を抱えることにもなりますが、ピアサポートとしての支援を実践することにもなるので、仲間が多いに調子を崩すことで支えたり支えられたりを座学や机上の学びとはちがい、現実的に対応して身につけていくという実践形式を含んだ事業実施として位置づけています。

 仲間が支えてくれるという意識があるとないとでは、チャレンジする意欲にも大いに影響するし、温かく見守ってくれる仲間がいることで積極性が出て次のステージを目指す可能性も生まれてくるということになります。
 現状でよいと思う当事者はいないので、その意識をどのように汲み取って一緒に新しい現実を作り出していくかが支援者としてのスタンスと思っています。
 当然、ピアスタッフである以上彼らがいずれは支援者として自活していく道を切り開いていくことが望まれることなので、色々な状況が生まれる事業展開をすることで力をつけて行ってくれると確信しています。
 先日も書きましたが、企画力・想像力・発想力・マネージメント力・コンサルティング力など、従来の仕事の分野から新しい分野にも当事者の力や強みを発揮して活躍するステージを作ってほしいものです。

 そのような積極的な活動で、新たに罹患した精神疾患・障害者が悲観的に失望することなく、希望をもたらすことになると信じています。


2015/7/18

 宮崎もやいの会として、助成金関係の申請で人権啓発事業以外に2件出していた内の九州労金に出した「ピアサポート養成交流会」の申請案が採択されましたと連絡がありました。
 県内5ヵ所で「ピアサポート養成交流会」を開催することで、ピアサポートを推進するためのサポーター養成に重点を置いた活動ができることになり、各地域に当事者自身がピアとして活躍できる道筋ができる可能性が増したことになります。
 同じ仲間同士で理解と共感を踏まえてピアサポートし、当事者に一番適した支援を自分たちの地域で可能にすることを目的に進めて行くことが大事と思っています。
 もう一つの申請は、県障害福祉課が発達障がい者雇用ガイドブック等作成業務企画提案コンペに申請していましたが、先日不採択という連絡の封書が届きました。
 この企画提案に関しても発達障害当事者が企画運営に携わって作り上げて行くという企画で提出したので、ある程度の出来上がりのコンペ案しか出せないとこを審査員が汲み取ってくれるかが問題だと思っていました。
 多分、最初から完成度の高い資料を作って提出した、それ専門の業者がいるのではないかと思いますが、その資料の中身は既存の中央のデータを利用しているだけでしょうから到底宮崎の独自性を発揮するものではないし、今の当事者が感じている意見を取り入れてこそ現実性のあるガイドブックが制作でき、活用すべきものになると思っているとこです。
 思うのですが、障害者に関する事業は、当事者と一緒に制作することで現実性を感じさせられることになるので、それは必須の基本コンセプトだと肝に銘じてやっているとこです。
 不採択であれ、申請書を届けた時に申請内容を県の担当に説明したので精神障がい当事者の力を発揮させる事業をすることがより現実的なのだ、ということを心の隅にとどめてくれることで、どのような県の事業であれ当事者が主体になって関わることが大事であり、それを繰り返し発信していくことで意識を変え時代を変えることになると、当事者自身も学んだことなのです。


2015/7/11

 今、宮崎でも取り組んでいるピアスタッフによる仲間同士による支援を広めていこうと進めているとこで、ピアスタッフの効果などを出して、その効果をどのような場面で活かして、ピアスタッフが活躍することを雇用につなげる視点で話合ったりしているとこです。

 そのような中、他県でのピアスタッフの事例が掲載されている冊子「働く広場」の「行政と精神科病院が協働した精神障害者雇用?自らの経験を専門性として生かす、精神障害者ピアスタッフの雇用拡大に向けて?」を紹介している「働く広場」がネットで見れるので案内しました。

 鹿児島県の障害福祉課が、国の緊急雇用創出事業臨時特例基金事業(地域人づくり事業)を活用して、この事業を実施しているのですが、宮崎県でこの臨時特例基金事業を活用しているのは商工労働課が大半で障害福祉課の名前などまったくといっていいぐらい記載されていないのが現状です。

 他県では、このようにピアスタッフの持っている資源を積極的に国の予算を活用して雇用促進として実施している県もあるなかで、我が宮崎県も積極的に1歩踏み出して雇用につなげる展開を推進するように働きかけないといけないとメンバーで話したとこです。

 単純に、前回も記載しましたが、べてるでできて宮崎でできないことはないし、鹿児島県でできて宮崎県でできないことはないわけで、担当にやる気があるかの問題でしかないと最終的には思えます。

 それだけ、県が精神障害者の雇用推進を真剣に考えているのか、一般企業や事業所に任せればいいという問題でもないと思いながら、国の予算を使って企画提案すれば雇用につながる事業があるということではないでしょうか。

 精神科医の呉秀三氏の言葉ではないですが「この病気になってよかった、この宮崎県に生まれてよかった」といえる日が近いと思いながら活動している日々です。

「働く広場」の冊子ページのURLです。
http://www.jeed.or.jp/disability/data/works/book/
hiroba_201505/index.html#page=1


2015/6/21

 発達障がい者雇用ガイドブック等作成業務企画提案コンペの申請書を県障害福祉課就労支援担当に持っていき、申請内容を説明して最後にチョットだけ県のコンペに関して都会の大手の代理店がかっさらっていくというのが通例になっていることについてくぎを刺してしまいました。
 地元にお金が落ちるような委託先選定をしてほしいものです。

 その後、精神保健支援担当とも意見交換したりしてピアスタッフの活用による就労支援や地域移行に関する県の取り組みに関して意見交換しました。

 5年ほど前になりますが、故外山良治県議が議会で精神障がい者福祉や対策に関して質問された時の資料作りを協力したことを思い出して、県議会での質問に関した議事録を宮崎もやいの会に掲載しました。

 県議の質問によって、次年度アウトリーチ支援が導入されて地域支援のモデル事業が宮崎県でも実施されるというケースが現実のこととなったのです。

 5年前の質問内容に関して、就労や福祉サービスの地域支援に関しては徐々にいい方に変わりつつありますが、地域移行という退院促進に関してはここ105000人前後(全国ワースト3)の入院者数を推移していて旧態依然たる面もあるのが宮崎の現状です。

 この現状を何とかしたいと真摯にとらえて行動している関係者の方たちがいるのも現実なのですが、如何せん生活に関わる問題になるので少数派であるのは避けられません。

 そこを国の施策(病院構造改革)を踏まえて推進することを官民挙げて取り組む問題であるのではないですか、と精神保健担当に話したとこでした。

http://www1.bbiq.jp/m-moyai/toyamakengi.html


2015/6/8
 6月3日にNHKEテレのハートネットTVで「精神障害者の戦後病院か地域か」という精神障害者の戦後の歴史を踏まえた番組が放送されたのを記載しました。
 以前にも、NHKクローズアップ現代で「精神科病床が住居に? 長期入院は減らせるか」というテーマで放送をされたこともありNHKが真摯に取りあげてくれることはオープンにこの問題を世論に投げかけてくれていると思っています。
 現在、全国に320万人の精神疾患者がいることを考えれば、誰もが罹患する病気であり、自分が罹患したら入院ということになり地域で生活し辛くなるということを考えたら、この問題、我が身のこととして考えなければならないテーマなのです。
 以前、書きましたが、社会が右傾化してくると過剰な意識が先鋭化してくるのも必然で、過去にライシャワー事件(1964年)という精神障害者がアメリカの大使に危害を加えるという事件の後、「精神障害者を野放しにするから、このような事件が起こるのだ」という誤った精神障害者観の広がりの中で、わが国では、病院での隔離政策が実施されてきた歴史があります。
 このような歴史からどのようなことを学ばなければならないか、関係者はこの問題をどのように総括をしてきたのか、改めて問われていることなのです。

 ゲストで出演されていた、当事者でNPO法人大阪精神医療人権センター副代表・山本深雪さんのインタビュー記事が掲載されています。
 地域に気軽に集って話せる居場所があることが、隔離されることなくお互い支えあいながら地域生活をエンジョイできるための不可避な条件でしょうか。
 そのような居場所から、当事者自身が主体になって自由な発想から新たな社会貢献や事業が創りだされていくのです。

番組の案内ページ
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-06/03.html
山本深雪さんのインタビュー記事ページ

http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/3500/218865.html

2015/5/24
 
先日、公立大での「ふれあい交流会」の報告と当事者及び学生の感想レポートを宮崎もやいの会のホームページに掲載しました。
 現在、宮崎県に4万1千人(30人に1人)の精神疾患者がいる現実に対して、「ピアサポート宮崎」のメンバーの方達が罹患した体験と社会参加した経験を活かして、同じ経験をしてほしくないということから精神疾患・障害の理解と予防(思春期に発症する)を啓発する活動として「ふれあい交流会」を実施して行く予定です。
 今回、その活動を公立大の辻ゼミで実施して頂き、学生20数名、当事者10名の方が、お互いふれあいながら親しく話すことで気づきと理解をすることができるグループワークになりました。
 この活動を、県内あらゆる場所で実施することで、誰でもがかかる精神疾患であることを理解して早めの予防対策を打つことで重症化を防ぎ、早期に回復して社会にリターンしていくことができることを伝える予定です。
 精神疾患・障害に偏見を持つことによって自らつながりを断ち孤立して負の連鎖に入ってしまうのを、「ピアサポート宮崎」のメンバーが特別な病気ではないことをみんなに伝える活動を実施することで、これからの宮崎は、精神疾患に罹患しても希望を持って地域生活が送れ、誰もが誇りの持てる宮崎に変わっていくことを願っているとこです。

以下は、「ふれあい交流会」参加者の公立大学生の感想です。

 「精神障がいについて話を聴く中で、精神障がいは誰もがなる可能性があり、身近な障がいであることが分かりました。実際に精神障がいを持つ方に話を伺うと、自分の考えをしっかりと持っており、障がいを持っていると言われるまでは精神障がい者であるかどうか分からないと感じました。しかし、目に見えない障がいであるために、理解されにくく、苦労をしたり、ストレスを感じたりする場面が多々あることが分かりました。」

2015/5/2
 3月の年度末までに色々な事業を終えることが出来て、それらの報告書などを制作していたら5月になっています。
 
県との協働事業の第1弾として実施した、精神障がい者の生活及び就労に関するアンケート実態調査のデータを色々と活用したいということで、まず報告会でゲスト出演していただいた公立大の辻利則教授に一般の大学生は今回のアンケートのデータをどのように読み取ってくれるのか知りたいということで、感想レポートをお願いしたら辻ゼミ生20名の方から率直なコメントを記載していただいていたので、そのレポートを当事者スタッフに集まったときに印刷して渡して、読んで感じたことをそれぞれ意見を出してもらうようことにしています。
 今月の中旬に、辻ゼミの学生と精神障がい当事者との間でふれあい交流会を公立大の辻ゼミの教室で開催することになっているので学生のコメントを踏まえて理解につながる話し合いができるのではないかと思っているとこです。
 このような機会を通して、当事者が公に色々な方たちとふれあって交流する機会を多くつくることで、当事者のエンパワーメントを高めることになるし、自分達の経験や体験を話すことで精神疾患の予防になったり、精神障害者の理解になり偏見の解消につながることになるという効果もある活動と思っているとこです。
 精神疾患の特に統合失調症(日本に80万人)は、20歳前後の思春期に発症するというデータがあり、世界共通で生涯発病率として人口の0.85%(120人に1人)の発病率といわれています。
 それに気分障害である、うつ病や躁鬱病が近年増加(日本に100万人)をしてきていて、若年化してきている、という報告もされてきていることを考えれば、思春期の学生に理解促進として取り組むべき疾患であることは理解していただけると思っています。
 ところが具体的に県や市の教育委員会が精神疾患理解のためのプログラムを組み立てて実施しているわけではないので、そこらに関して民間法人として、当事者を活かしたプログラムを提案出来たらよいと思っているとこです。
 自分の持っている資源、病気・障害という精神障がい者しか持ちえない資源を活かして生きていくことができるような道を作ることで、避けられない発症率の方々に悲観的にならず希望を持って生きていくことが出来るモデルになることが求められていると考えます。

2015/3/28
 19に開催した恊働事業「精神障がい者のソーシャルワーク・トライ」の報告会が13時30分から始まりました。
 当日は、当事者スタッフが早めに来て、配布資料のホッチキスとめをしてもらって封筒入れを手分けしてやりました。
 その後、当事者スタッフで受付や場内の案内をやったりして、お客さんの対応を実践してもらいました。
 総合司会も当事者スッタフにチャレンジしてもらうということで経験が一番身に付くことなので運営にも関わってもらうことにしました。
 1部での「アンケートによる実態調査」のデータを資料として配布したので、日高信明さんがデータをパワーポイントで当事者の視線で説明をして辻利則教授が素人の立場でアンケート調査の経緯など当事者が作ったということに興味を持って質問してもらいながら進めてもらいました。
 最後に辻教授が今回のアンケート調査のデータを色々な切り口から解明されることを話してもらい、自由記述のなかで単語を選び出して分析するソフトを利用した結果、人という言葉が多く記載されていたということを通じて、今回のアンケートを解明され、死という単語も3件ほどあったので悲観的な使い方かと思われて調べたら、使い方が悲観的でなく希望を含んだ使い方だったことでイメージが先行して物事を判断してしまうということに対して改めて気づかされたと話され、もっとイメージを変えていくことにこのアンケートを活用することで、より今回の調査が活かされることになるのではないでしょうか、という言葉で締めていただきました。

 2部でのビデオ取材のダイジェスト版として株式会社アメニティー・エクスプレスの社長さんと小林市のレストラン待夢の当事者スタッフ2名の方を編集して放映した後にアメニティー・エクスプレスの社長さんが会場に来られていたので紹介して挨拶をいただくというサプライズがあったことで、就労に関する経営者の積極的な雇用を進めていきたいという意見を直接聞くことができ、主催者としてはこの流れができたことは、非常に希望のある言葉として2部を締めることが出来ました

 3部は、当事者スタッフ全員がパネラーとして前に出て、今回の事業に携わったことでの質問などが投げかけられることに答えていくことで、スタッフみんなが和気あいあいと語ることができ、ゆったりした時間が過ぎていく流れのなかに参加者の皆さんも身を置かれていたのではないかと思っています。
 終演後、参加して下さった方と新しい出会いがあったりして、今回の報告会を終わることができました。

2015/3/10
昨日は、県との恊働事業「精神障がい者のソーシャルワーク・トライ」の第二弾の精神障がい者を雇用している民間企業のビデオ取材に当事者スタッフと一緒に行ってきました。
今回の取材企業は、株式会社アメニティー・エクスプレスで、業務内容は白衣レンタル・クリーニングをメインにしている会社で、社長さん、担当の方、それとクリーニングの業務に従事している当事者の方を取材させてもらいました。
当事者の方が前段の調査で8年勤務しているということを聞き長期の勤務を支えている企業風土とはどのような会社なのかと思って最初に社長さんを当事者スタッフがインタビュアーになり取材させてもらいました。
精神障がい者の雇用の経緯としては先代社長から障がい者を雇用していたので、それが普通だと思って引き継いで今に至ったということでした。
今回の取材当事者の方が8年も続いていることの秘訣はと聞いたら、職場の社員と親しく接することが一番大事なことだと心がけて、月1回のミーティングを実施していると言うことでした。また、会社の色々な行事(忘年会や社内旅行など)にも参加して自分の特技などを担当がしっかり聞いて発揮する企画を実施することで、楽しい職場づくりができているからではないかと話される。
そのようななか、当事者社員の統括担当が徹底的に寄り添った対応をしたり、話し相手になったり、一緒に同伴で旅行などしたり、プライベートでも接することで、信頼関係が生まれてきて、そのことで生き生きと職場で働くことになって継続できたことになったということだと話され、当人が独り立ちする思いを統括担当が持って対応してくれたからだと統括担当を評価される話もされました。
会社の風土として、人に優しい会社を目指されていることが障がい者にも居心地のよい職場になり、社員同士が優しい気持ちを持った職場に変化してきたことを取材して強く感じました。
このような企業が増えれば、精神障がい者でも継続して勤めることができるモデル企業として紹介できることがビデオ取材のミッションなので、素晴らしい企業と出会ったことに当事者スタッフも感動して会社を後にした次第です。

2015/2/1
宮崎もやいの会の主催や協働による今年度の事業としては、「精神障がい者のソーシャルワーク・トライ」、「精神障がい者の写真展」、「大地の音楽祭」、「去川Reアートフェスタ Vol.7」などを3月末までには終わらせるスケジュールを組立て実施していくことが求められているとこです。

「精神障がい者のソーシャルワーク・トライ」は当事者スタッフが実施主体として動いていただき、第1弾のアンケートによる実態調査は現在310名の方の回答を回収できることになりました。
第2弾の民間企業へのビデオ取材も候補をあげて依頼をして確認を取って伺って取材する段取りにしています。
その後、3月19日に報告会を開催する事になっていて内容も先日の集まりで大枠を決めて、第1部をアンケート調査から見える実態を当事者スタッフと公立大の辻利則教授とのトークショー的に解説していただき、第2部をビデオ取材したのをダイジェスト風に編集して公開して、第3部として当事者スタッフがこの事業に携わって「やってみたら、見えてきた!」というテーマでそれぞれがバリバラ風に語ってもらうコーナーも企画しています。
以上の内容で報告会は計画しているとこです。

「精神障がい者の写真展」は、3月1日から8日まで(2・3日休み)旧去川小学校の廃校の教室を利用して開催します。
支援センターや病院のデイケアなどのプログラムで実施している写真ワークショップに参加したメンバーの写真を各自1枚選んだ写真を掲載する予定なので100枚ぐらいの数になります。

3月1日は、写真ワークショップ「去川の地域を再発見しょう!」というテーマで地域のよさを再発見するワークショップも実施します。
同時開催として障がい者のアート展も企画しています。
障がい者のアーティストとジャンルの違うアーティストとのコラボを企画していますが、このような企画に興味のある方が積極的に関わってくれると面白いアートの世界が展示できるのではないかと妄想して楽しくなるのですが、関わってくれる方たちがいるかが問題なので、声掛けをしていくしかないのが現実です。
1週間ほど楽しい展示空間が作れることを願っているとこです。

2015/1/19
宮崎もやいの会が今年度の事業として県との恊働事業「精神障がい者のソーシャルワーク・トライ」の第1弾としての「精神障がいのある方の地域での生活及び就労に関するアンケート調査」のアンケートの回収が259件ほど現在回収されてきています。
回収の中から自由記述の部分を宮崎もやいの会のHPに掲載しましたので、当事者の生の声を聞いてもらうことで、特別な人達ではなく私と変わらない人達なのだということに気づいていただくと掲載した意味があると思っています。

未記載のアンケート用紙は返却していただくよう記載していたので、この用紙の活用も当事者スタッフと話合って通院先の病院や知合いの当事者の方に声かけして増やしていきましょう、ということで今月の25日ぐらいまでを最終締切日にしています。
ただ、時期的なこととインフルエンザの流行で調子を崩しておられる方もおられますので、出来るだけ自分の心身と話合いながら負荷がかからないように勧めていただくようお願いしているとこです。

第2弾として精神障がい者を雇用している民間企業を訪問してビデオ取材を計画しています。
まだまだ、理解がないために一般就労が厳しい状況であっても、現実には雇用されている民間企業があるのでそこをモデルにするような内容に出来ればと皆で話しているとこです。

当事者の方と付き合っていて思うことは、期待に応えたいという気持ちの強い方が多いので時々突走って調子を崩すという状況に巡り会うことがよくあります。
どこまで自己管理を上手くやるかでバランスのよい日常生活を過ごすことを可能にしてくれるので、このようなときほど詳細に自分の調子の経緯を客観的に確認できるよう記載などして、日々のサインをうまく読み取ることで軽くすませられるよう自分を管理できるシステムを作ることが大事と思っています。
当事者自身による当事者研究などは、そのようなサインを皆で話しあい検討しながら見極めて行くことなのでいい予防の研究だと思っています。
病気と自分を同心円で見ている限り病気に左右されてしまう日常になってしまうので、それを避けるには病気と自分を楕円軌道として見ることで病気を客観的に観ることができる対象にすれば改善がスムーズに進むことを当事者研究は実証していると思っています。
最終的には、そのようなことを話せる仲間と場があることが一番の特効薬かもしれません。


2015/1/1
 新年あけましておめでとうございます。
 旧年中は我が法人に格別のご理解とご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。
 本年もより一層のご支援賜りますよう、よろしくお願いいたします。
 今年の法人としては、平成26年度の事業として3月末までに県との協働事業の第2弾であるビデオ取材を実施し、3月にはまとめとしての第3弾の報告会を実施する予定になっています。
 全て当事者が主体になって計画を実行する予定ですので、「自分たちのことは自分たちで決める」というスタンスを身に付けてもらうことが精神障がい者の活動には必要というコンセプトで実施していくことが求められているということで、法人としてもそのようなスタンスで取り組み事業を多く実施していくことを考えているとこです。
 また、3月末までに、写真ワークショップの写真展を実施する予定です。
 2009年に最初の写真展を実施してから2013年度の事業として再び実施して好評を博したので、2014年度の事業として実施する予定になっています。
 精神に障がいを持っていても素晴らしい感性を発揮してくれることを今年で8年目になりますが、写真ワークショップを通じて実感していますので、その感性を公にして皆さんに見てもらって偏見をなくすことにつながる写真展にしていけたらよいと実施しているとこです。
 最後に改めて法人としての基本コンセプトは、当事者を中心にして主体を活かす事業を実施していく覚悟ですので、皆様のご支援を賜りより地域に根差した当事者活動が実施できることを願っておりま
す。

   
 
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