「精神障がい者は、今の社会を新しく変えて行く存在である!」          

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平成26年度協働による未来みやざき創造公募型事業

「精神障がい者を雇用している企業の
ビデオ取材記」

協働先法人代表と当事者スタッフ

            小林 順一(NPO法人宮崎もやいの会代表理事)

株式会社アメニティー・エクスプレス(宮崎市)

今回の取材企業は、株式会社アメニティー・エクスプレスで、業務内容は白衣レンタル・クリーニングをメインにしている会社で、社長さん、担当の方、それとクリーニングの業務に従事している当事者の方を取材させてもらいました。

当事者の方が前段の調査で8年勤務しているということを聞き長期の勤務を支えている企業風土とはどのような会社なのかと思って最初に社長さんを当事者スタッフがインタビュアーになり取材させてもらいました。

精神障がい者の雇用の経緯としては先代社長から障がい者を雇用していたので、それが普通だと思って引き継いで今に至ったということでした。

今回の取材当事者の方が8年も続いていることの秘訣はと聞いたら、職場の社員と親しく接することが一番大事なことだと心がけて、月1回のミーティングを実施していると言うことでした。また、会社の色々な行事(忘年会や社内旅行など)にも参加して自分の特技などを担当がしっかり聞いて発揮する企画を実施することで、楽しい職場づくりができているからではないかと話される。

そのようななか、当事者社員の統括担当が徹底的に寄り添った対応をしたり、話し相手になったり、一緒に同伴で旅行などしたり、プライベートでも接することで、信頼関係が生まれてきて、そのことで生き生きと職場で働くことになって継続できたことになったということだと話され、当人が独り立ちする思いを統括担当が持って対応してくれたからだと統括担当を評価される話もされました。

会社の風土として、人に優しい会社を目指されていることが障がい者にも居心地のよい職場になり、社員同士が優しい気持ちを持った職場に変化してきたことを取材して強く感じました。

このような企業が増えれば、精神障がい者でも継続して勤めることができるモデル企業として紹介できることがビデオ取材のミッションなので、素晴らしい企業と出会ったことに当事者スタッフも感動して会社を後にした次第です。



お菓子の虎屋(延岡市)


 今回の取材企業は、延岡市のお菓子の虎屋さんで当事者スタッフも延岡の方にお願いするという地域密着という取材を実施してきました。

平成25年に延岡市で人権啓発活動事業を実施した時に民間で精神障害者を雇用している企業として社長の上田耕市氏にパネラーとして出演していただいた縁があったので、今回のビデオ取材も快く引き受けていただくことになりました。

社長さんと上司の方、当事者二名の方をインタビューさせてもらいそれぞれの立場で働くということに対して意見を聞くことができました。

民間で障害者雇用に積極的に取り組んでおられる希有な社長さんなので、独特な人生観を持っておられ、起こったことは変えることはできないけど、解釈は変えることができるので、ものの捉え方次第で善くもなり悪くもなるので、全てよくなるような解釈をすることで会社も社員も成長できるのではないですか、と話してくださる。

また、類は類を呼ぶといいますが、明るい会社には明るい人材が集りますので、精神障がい者の方達にもいい影響を与えているし、彼らから優しさを与えてもらったりしていると話される。そのような環境で人材も育ってきているし、彼らも最初の頃からしたらいなくてはこまる人材に成長してくれたことは嬉しい次第です、と〆ていただく。

それと、自分の家族や身内に障がい者がいると考えた時に自分の子供が働くとこもない社会だったらと考えると、自分が経営者という立場を考えたら今できることは雇用することではないかと話されました。

やはり、自分ごととして障害者雇用を考えておられるとこに、取材する立場としても共感してしまいます。

楽しい社長さんで、物事を真摯に考えておられる経営者でした。



レストラン待夢(小林市)


 今日は、小林市の「レストラン待夢」でした。

当事者スタッフ2〜3名で行く予定でしたが、色々と事情があって2人の方が行けなくなり1人の方といってきました。

インタビューは一緒に行った当事者スタッフに任せて、機材設営と撮影を私がやれば取材は可能であるという企画ですので、上手く実施できました。

今日は、社長の坂下利満氏と当事者社員2名を取材させてもらいました。

宮崎市から1時間で小林市に着き、早速「レストラン待夢」に行き、社長さんと挨拶を交わして、今回の取材の内容を再度説明するなかで、とてもよいことですので協力させていただきます、と言っていただき初対面から温かい会話になって心が和むムードで始めることができました。

最初に当事者スタッフが働いている風景を撮らしてもらって、社長さんが洗い場でこれを撮っていて下さいといわれたので撮ったのが、お盆や茶碗の名前や写真が貼ってある画像なのですが、物の置き場所を示していることで当事者がスムーズに仕事ができる工夫で始めたことが、パートの方にも重宝されていますと言う話でした。

また、当事者の方がご飯が残っている茶碗を見て社長にそのことを伝えてくれたことが、その人にあったご飯の注文をしてもらった方がいいのではないですか、という工夫になりご飯が残ってかえってくることがなくなり、材料代の削減にもなったという話をしていただきました。

彼らの視点が会社に貢献してくれていることを事例を兼ねて話していただくことでリアルに伝わることになることを、ここ何件か取材した障がい者を雇用している会社の社長さんが発言されているのを聞くと、私だけでなく多くの方に理解される話だと思っています。

雑談で、私の店のメニューの数は地域一番(飲み物も入れて403番)だと自負されていて、それを時間を掛けずに出せる工夫もしていて誰でも作って出せるようにもしていると話され、色々な大手の外食産業が進出してきていますが、やはり地元の店が潤うことが地元に還元できることなので大手を利用しても、本社は宮崎県でないので地元に還元できないということも考えれば、地元の人に利用される店として地域密着の店作りとして「心のこもった笑顔」を大事に職場環境を目指していることが、必然的にお客様にも反映して居心地のよい店作りにもつながると力説されていたことに賛同させてもらいました。

私達が店を選ぶ時に何を基準に選ぶかはその人の基準があると思いますが、共通の基準として、その店が地元にどれだけ貢献しているかも大事な条件であると思いますし、障がい者を雇用していることも大きな支持される条件だと思いながら「レストラン待夢」を後にした次第です。

 今日も先進的な経営者に会って気持ちのよい1日を過ごすことができました。


ケーキのゴローズ(宮崎市)


 先日、ケーキのゴローズの社長・内田五郎さんを当事者スタッフ3名と訪ねてインタビューをおこなってきました。
 甘い香りのする玄関を入って社長さんと挨拶を交わしたら、作業場をまず見てもらった方がいいでしょうということで、作業場に行って当事者の社員の方を紹介しながら作業工程を説明していただきました。
 色々とスタッフも聞いたりしながら作業の内容や工夫などを聞きながら作業場を後にしてインタビューをする会議室に行きインタビューの段取りを話して始めました。
 内田社長は、中小企業家同友会全国協議会の障害者問題委員会の委員長をされているのも、以前から障害者を雇用してこられた実績があり積極的に雇用推進を進められてきたからこそ委員長という立場を周りから支持されてなられていることを、インタビューしながら実感したとこです。
 当事者スタッフも色々な質問をしながら信じられないぐらい障害者を理解されているトップのとこで働くことができるのは幸せなことだと実感と感激を込めて話していました。
 ただ、今があるのは最初の頃に何も知らないで障害者を雇用して失敗やトラブルを経験しながらお互い理解をしながら進んできたからこそ優しい職場づくりができ長期に勤めることが可能になったのも事実ですと話される。
 いいことばかりの順風満帆な展開でなかったことが、会社と社長を輝かせることになり、そのような会社に勤めることができた方は幸運な出会いであったのではないかと思いながら、このような出会いが多くの人達にあってほしいと思いました。
 昨年、就労継続支援A型事業所を設立され本格的に福祉の世界に民間として参入されて事業展開を考えておられることは、私などは大歓迎といったとこです。
 利用者であれ工賃でなく賃金をもらって自立生活をおこないたいということに民間として積極的に取り組まれている姿勢を多くの民間企業に知ってもらってこれまでの蓄積されたノウハウを提供してもらい県内の会社が日本で「いちばん大切にしたい会社」として支持されるようになると障害者が輝いて働くことのできる地域になるなと妄想しながらゴローズを後にしました。
 
 最後に、ケーキ屋さんも色々な店がありケーキの質も接客も変わらない状況の時に最後に選ぶ条件として、その会社が如何に社会に対して貢献や責任を果たしているかということで選ぶ消費者になりたいと、ビデオ取材で4社の社長さんを取材させてもらって思ったことです。


「ビデオ取材に参加して」

田中 真樹 

「お菓子の専門店・ゴローズ」さんを取材させて頂きました。

社長の内田 五郎さんから、『まずは工場内を』ということで、甘い香りに包まれながら工場内を見学させて頂きました。

皆さん、真剣な表情で業務をされている中、社長さんが、一人一人、担当内容とお名前を紹介されると緊張しながらも笑顔で、挨拶してくださいました。

・社長の取材で、

効率、利益、損得を追求するのが会社企業だと思っていたのですが、「もちろんそれも大事だが、障がい者を雇用することで、プラスの面もある。マイナス面もある。いい塩梅でやれている。いい塩梅ですよ(にっこり)」と、社長さんの障がい者に対する理解、また、やさしい会社内・工場内の雰囲気が伝わってきて、こんな素敵な職場もあるのだなと、ココロがほっこりしました

・当事者スタッフさんの取材では

(社長さんも仰っていたのですが)

『仕事は時間をかければできるようになる。それよりよい人間関係を作る。コミュニケーションが大事。』と、言われました。

思わず、うんうんとうなづいてしまいました。

・お話を聞かせて頂いて思った事は、

「社長のおかげで

「部長さんが体調が悪くなる前に(シフト調整したり)見守って下さるおかげで

「先輩や、まわりの理解があるし、仕事を何度でも教えてくれる

本人さん自身が周りの方に感謝されていると思いました。

そして、その気持ちが回りの部長さんや他のスタッフさんに伝わって、うまく業務連携や体調管理ができていくやさしい連鎖ができていると思いました。

フォローされるのがあたり前と思わず、ありがたいと思うココロが大事と改めて思いました。

色々と私にも励みにもなり、仕事への取り組み方、利用者さんとの接し方を考えさせられました。

私も、よりよくしていくには?を考え、毎日楽しく仕事を続けていきたいと思います。

お忙しい中、取材をさせていただいた㈱ゴローズ・プロダクツ 内田社長、当事者スタッフのAさん、社員さん、ありがとうございました。


ケーキのゴローズ:ビデオ取材記

兒玉美香(宮崎市:ピアスタッフ)

足を踏み入れた途端、甘くいい香りが漂う。

さっそく作業風景を見せていただいた。

お菓子を箱にならべる、ケーキの周りに透明シートをまく、

ケーキを焼くなど‥。

たくさんの作業工程のなかで「みんなが自然に働いている」という印象でした。 
内田社長のお話の中で特に私の心に響いたのは、

「みんなが4番じゃなくていいんですよ。」という言葉です。

会社のメンバーを野球に例えて、

「みんな違っているから良い。違っているから支えられる。」と言われました。 

当事者の方とのお話でも

1番大切なのは人間関係。仕事はいつか覚えることができる。」という言葉があったので、この会社では「チームワーク」をとても大切にされていることがわかりました。

何気なく食べていたゴローズのいちごケーキ。

「お菓子を一つ作るのにこんなにたくさんの工程があることを知らなかった。

お菓子作りはとても奥が深いですね。」とはにかんで話をされていた当事者の方の笑顔が今もよみがえってきます。


                    「ビデオ取材に参加して」

富髙 亜希子(延岡市:のびのびフリースペース&わえんスタッフ)

『虎屋』さんの取材をさせていただき、4名の方のお話を聴くことができました。
社長の上田さんの話では、精神障がい者の方を雇うことで「皆が優しい気持ちにな
れる」という言葉が印象的でした。

また、「最初はできなかったことができるようになっていく当事者の方を見ていると、嬉しくなる」というお言葉からも、上田さんのお人柄がうかがえるようでした。     

工場長のお話では、『精神障がい者の雇用で苦労していること』という質問に、特にありませんという答えが返ってきました。傍からすれば、大変だろうと思えるようなこともきっとあるのだと思います。けれど、それを苦労と思わない。それが素敵だと感じました。  

当事者2名の方のお話をうかがっても、そこに会社や上司に対する不満がないように感じられました。取材している隣で、上田社長さんが作業をしつつ聞いておられたのですが、そのことに対するプレッシャーもないように見えました。社長が近くにいるのは緊張しそうなものですが、普段から近くにいる存在なのでしょうね。  

皆さんのお話をうかがっていて、上司と部下という仕事上の距離感はあっても、人間的な距離感がないように私は思いました。当事者の方の特徴を理解して、「雇ってあげている」のではなくて、「共に働く」という姿勢が見えました。

上田社長さんの取材後のお話で、「障がい者を雇ってくれると聞いたから来ました、と面接で言われてもそれは断る。働く熱意を見せて欲しい」というお言葉がありました。
 当事者本人にも、障がい者というレッテルを自分自身に貼らず、1人の人間として社会と向き合って欲しいという思いが込められているように、私には感じられました。

ビデオ取材に参加して」

兒玉美香(宮崎市:ピアスッタフ)

「驚き」と「喜び」。

こんなに素敵な会社があるんだ!という発見がありました。
当事者に対して、障害の○○さんではなく、一人の人間として関わっていることがとても嬉しかったです。

そしてただ優しくするだけでなく当事者が自立できるように厳しさも大切にしている姿勢が素敵でした。

初めての取材でとても緊張しましたが快く受け入れてくださり勇気をいただきました。

ビデオ取材の良さは自分の目で見て心で感じれることだと思います。
行動を起こすための一歩を踏み出すことで私の心が動き、また次の一歩を踏み出すエネルギー源になるんだなぁと思いました。

ビデオ取材に参加して」

丸山留美(宮崎市)

 今回、アメニティー・エクスプレスに取材に行きました。
 アメニティー・エクスプレスは、クリーニング工場です。障害を持った方が働いています。そこの会社の社長さんが、障がい者を受け入れたのは、社長さんが障害を持った方に理解があるからです。

障がいを持った社員に、どのような声掛けをしているのですかと、聞いたところ、一人一人のコミュニケーションを大事にしているとのことでした。

当事者のことで困ったときは職業センターに担当の方が相談をしてアドバイスをもらっていて、その人その人にあったコミュニケーションを大事にしているそうです。

当事者の方に接するにあたって、趣味を聞いたり、その他の話を聞いたりすることを大事にしている職場だと思いました。

アメニティー・エクスプレスに取材に行って、自分が反対に元気をもらいました。

当事者の方が困ったときに、担当の方はどういう役割をしていますか、と聞いたら担当の方は、パイプ役ですと話をされました。その言葉を聞いたときに、ここの会社は、周りの方が障がい者のことを理解しつつ勉強しているんだなあと思いました。

当事者の方にもインタビューをさせていただきました。仕事で大切なことは何ですか、と聞いたら挨拶と人と人とのコミュニケーションですと話してくださいました。


 


   
 
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